上級食品表示診断士のヤマケンです。
話題の商品や僕のお気に入り商品を、食品表示の分析を交えてレビューしていく企画です。
今回は(株)良品計画さんの「無印良品 素材を活かしたカレー プラウンマサラ(海老のクリーミーカレー)」の食品表示を見ていきたいと思います。
※筆者および本サイトは、商品のメーカーとは一切関係がありません。最新の情報は、実物の表示やメーカー公式サイト等をご確認ください。
無印良品プラウンマサラの栄養成分表示
栄養成分表示 | 単位 | 1袋180g当たり | 100g当たり |
---|---|---|---|
エネルギー | kcal | 211 | 117.22 |
たんぱく質 | g | 7.0 | 3.89 |
脂質 | g | 15.3 | 8.5 |
炭水化物 | g | 11.3 | 6.28 |
食塩相当量 | g | 2.5 | 1.39 |
実際の表示 | 当サイト計算 |
無印良品プラウンマサラの栄養成分表示は、1袋180g当たりの単位で表示されていて、カロリーは211kcalです。
他の商品と比べる場合には100g当たりの数値で見るのが便利だと思いますので、計算したものを表に載せてあります。目安にしていただければと思います。
無印良品プラウンマサラの原材料と添加物
無印良品プラウンマサラの原材料表示
原材料名 | ゆでえび(タイ製造)、たけのこ水煮、炒めたまね ぎ、ココナッツミルクパウダー、トマトペースト、なたね油、全粉乳、香辛料、食 塩、砂糖、えびペースト、おろししょうが、にんにく、でん粉、タマリンドペースト、 (一部にえび・乳成分を含む) |
原材料名欄の、最後の(一部にえび・乳成分を含む)の前までが原材料です。
※(一部に~)の部分は、アレルギーに関する表示です。
原材料は、使用量の多い順に並べる決まりになっていますので、最も多く使われている原材料はゆでえびだと分かります。
たけのこ水煮の次が炒めたまねぎで、これはカレー自体に甘みとコクをもたらすものでしょうから、具材としては「えび」と「たけのこ」までだろうということも何となくは分かりますね。
無印良品プラウンマサラの原材料名欄には、「香辛料」という表示があります。
これは、例えば「コリアンダー、クミン、ターメリック、カルダモン」等のスパイスを複数使用した場合であっても、これらの合計重量が原材料の2%以下であれば、「香辛料」または「混合香辛料」と簡単にまとめて表示できるルールがあるからです。(食品表示基準 第3条)
無印良品さんの他のカレー、例えば、バターチキンカレーの原材料表示では「香辛料」という表示ではなくスパイスが列挙されていました。
もしかしたらプラウンマサラは香辛料が2%以下で、バターチキンカレーは2%を超えるのかもしれません。
もしくは、バターチキンカレーのほうはスパイスを全て列挙した方が良いと判断して、あえて表示している可能性もあります。
無印良品プラウンマサラの添加物表示
無印良品プラウンマサラには、添加物の表示がありませんので、食品添加物が使われていないと考えられます。
袋の裏面上部に、化学調味料・合成着色料・香料不使用と書かれていました。
ただ、添加物不使用との記載はありませんので、もしかしたら表示が免除されるごく微量レベルで使用されているのかもしれません。(キャリーオーバーや加工助剤と呼ばれるものです。)
※無印良品プラウンマサラがそうだという意味ではなく、一般論としてそのような可能性がありますよ、という意味です。
添加物表示の基礎知識については、コチラのページで解説しています。
無印良品プラウンマサラの産地(原産国と原料原産地)
無印良品プラウンマサラの原産国表示
無印良品プラウンマサラには「原産国名」の表示がありません。
この場合、製品の原産国が日本ということを意味します。
名称 | |
原材料名 | |
内容量 | |
賞味期限 | |
保存方法 | |
原産国名 | 輸入品の場合、ここに国名 |
輸入者 |
「原産国名:アメリカ」のような表示はされますが、「原産国名:日本」のような表示はされずに、原産国名の項目そのものを設けないことになります。
ですので、原産国名が無い製品については、国産品ということが分かるわけです。
※ただし、ものすごく小さい商品(表示可能面積が約30cm2以下)の場合は、原産国名の省略が認められているので、輸入品であっても書かれない場合があります。これは、ごく僅かな限られたスペースの中に、アレルギーや賞味期限といった安全性に関わる項目を優先的に表示させるためです。
無印良品プラウンマサラの原料の産地表示
加工食品では、最も使用量の多い原材料の産地または製造地を表示します。
ゆでえび(タイ製造)の部分がそうです。
これは、海老を茹でる工程までタイで行い、それが日本に輸入されたことを意味しています。
えびの生産地については、この表示からは分かりません。
もっともタイは海老の漁獲量も多いですし、あえて周辺国から持って来て加工するよりは、タイ産でまかなっているような気はしますが。
ただ、あくまでも表示からはそれを知ることはできません。
無印良品プラウンマサラの表示のココがポイント!
袋の表側には、辛さの目安が6段階(0辛~5辛)で表示されています。
プラウンマサラは、2辛(やや中辛)で、万人受けする辛さかと思います。
この表示、法律上の表示義務があるものではないですが、個人的にはすごくありがたいです。
僕個人の学生の頃の話になりますが、友人と一緒に、ふらっとインド料理屋さんに入ったことがありました。
インドカレーに関する知識ゼロの状態だったので、あんまり赤くないやつを何となくノリで注文したのですが、出てきたカレーは匂いを嗅ぐのすら躊躇するほどの強烈な辛さで、大変な目にあいました。
①ナンがおかわり自由だったこと(カレーをちょっとずつ付けて減らせる)、②食べ盛りの学生だったこと(大量のナンを摂取可能)、③目の前の友人に負けたくないという謎のプライド。
この3点のおかげで幸いにも完食出来ましたが、今はもう真似できませんし、自分に合った辛さのカレーが食べたいものです。
あまり辛いものが得意ではなく、インドカレーやタイカレー等のエスニック系のカレーのビギナーの方は、無印良品のカレーからチャレンジしてみても良いかもしれません。
例えばタイのグリーンカレーなんかだと顔から火が出るような辛さだったりするものも多いですが、グリーンカレーの特徴を残しつつ辛さをほぼゼロにしたような、そういったラインナップもありますからね。
他にも無印良品のカレーは、インドカレー屋さんやエスニック料理のお店で食べる本格的なカレーに近い味が自宅で楽しめるので、個人的には家にストックがあって良かったと思う時が結構あります。
もちろん日本のカレーも好きなんですが、また別の料理と言いいますか、日本のカレーが食べたくなる時と本格的なインドカレーやエスニックカレーが食べたくなる時は、別々にやってきますからね。
無印良品の店舗や公式サイトのほか、通販サイトの一部でも扱いがあるようです。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
ごちそう様でした。
重複するのでここには書いていませんが、レトルトパウチ食品に関する表示や、プラスチック製容器包装に関する表示について、無印良品バターチキンカレーのページにて解説しています。食品表示検定の受験者の方は是非そちらもご覧ください。