食品表示基準Q&A|別添 新たな原料原産地表示制度

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はじめにお読みください

このページは、消費者庁の「食品表示基準Q&A」の一部「別添 新たな原料原産地表示制度」をクイズ形式で確認できるようにしたページです。

質問文をクリックまたはタップすると、答えが開閉します。

※主に食品表示検定の上級受験者を対象としています。初級・中級を受験される方はテキストを中心に学習されることをおすすめします。
⇒関連ページ:【食品表示検定・初級】勉強方法と過去問の出題傾向等について
⇒関連ページ:【合格者が語る】食品表示検定・中級の勉強方法

※質問文の一覧から直接答えを確認できる形式ですので、原文のPDFの目次と本文を行き来するよりは学習がはかどるかと思います。ただし、「Q&A」を読み込む前に、まずは「食品表示法」→「食品表示基準」→「食品表示基準について」→「Q&A」と、根っこの部分から理解していくことをおすすめします。
⇒関連ページ:【合格者が語る】食品表示検定・上級の勉強方法

※上記のとおり検定の学習用を想定したページですので、実際に表示を作成する段階においては上記リンク(消費者庁)より法令やQ&Aの原文をご確認ください。目視とツールでチェックはしておりますが、最新性・正確性・完全性・網羅性等を保証するものではありません。また、改行位置やスペースの有無・レイアウトなどについては、原文と一致しません。



※当サイトに「ガイドライン」は掲載していません。
※食品表示基準Q&A原文はこちら(外部リンク:消費者庁)
※最終更新:第12次改正(令和3年3月17日消食表第115号)

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Ⅰ 表示対象

(答)
1 消費者への情報提供を目的として、国内で製造した全ての加工食品が原料原産地表示の対象となります。

 輸入品(輸入後の国内での加工行為等が、実質的な変更をもたらしていないものを含む。)については、従来どおり輸入品として「原産国名」の表示が必要であり、原料原産地名の表示は必要ありません。

2 原材料名の表示等と同様、以下の場合には、原料原産地名の表示は必要ありません。
① 設備を設けて飲食させる場合(外食)
② 食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合(いわゆるインストア加工を含む。)
③ 不特定又は多数の者に対して譲渡(販売を除く。)する場合
④ 容器包装に入れずに販売する場合

 また、容器包装の表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下の場合には、原料原産地名の表示を省略することができます。

(答)
1 原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)を原料原産地表示の対象(これを対象原材料といいます。)とし、原材料名に対応させてその原産地名の表示をする必要があります。
 事業者の実行可能性も考慮し上記を原料原産地表示の対象としましたが、消費者への情報提供の観点からは、できるだけ多くの原材料を原料原産地表示の対象とすることが望ましいです。
 ただし、別表15の1に掲げる22食品群と、以下の5品目は個別に原料原産地の規定を設け、原料原産地表示の対象となる原材料を定めています。
① 農産物漬物は、重量割合上位4位(又は3位)かつ5%以上の原材料
② 野菜冷凍食品は、重量割合上位3位かつ5%以上の原材料
③ うなぎ加工品は、うなぎ
④ かつお削りぶしは、かつおのふし
⑤ おにぎりは、のり

2 なお、以下の法律の規定に基づき、重量割合上位1位の原材料の原産地が表示(情報伝達)されている場合、当該原材料には食品表示基準の原料原産地表示の規定を適用しません。
① 米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律(米トレーサビリティ法)(平成21年法律第26号)(食品表示基準別表第15の1の(6)に掲げるもちを除く。)
② 酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和28年法律第7号)
 平成29年9月時点では、②に基づく表示の基準として、果実酒等の製法品質表示基準を定める件(平成27年国税庁告示第18号)が制定されています。

(答)
1 食品表示基準において、「原材料名」の表示義務がない酒類も、原料原産地表示の対象となります。

2 具体的には、以下のいずれかになります。
① 原料原産地名の事項欄を設けて、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に対応させて原料原産地を表示。
② 原材料名を任意で表示している場合は、原料原産地名の欄を設けずに、対応する原材料名の次に括弧を付して原料原産地表示することも可能。

3 上記2の②の場合、酒類については、原材料名の表示が義務ではないため、表示順が重量順とは限りませんが、原材料名欄の原材料名の表示順にかかわらず、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に原料原産地表示を行ってください。

4 なお、清酒、米焼酎(単式蒸留)、みりん、果実酒及び甘味果実酒において、米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律又は酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第86条の6第1項の規定に基づく表示の基準に基づき、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)の原産地が表示(情報伝達)されている場合、食品表示基準における原料原産地表示の規定は適用されません。

(答)
 冠表示は、特定の原材料の名称を、商品名又は商品名の一部として使用する食品の表示方法を一般に指しますが、食品表示基準上の定義はなく、冠表示をした特定の原材料が重量割合上位1位でなければ、冠表示を行っていたとしても、原料原産地表示の対象としていません。
 なお、「冠表示」を行う食品関連事業者による自主的な産地情報の提供に関する取組が推進されるよう、「冠表示における原料原産地情報の提供に関するガイドライン(平成31年3月29日消食表第147号)」を策定しましたので、自主的に情報提供する際には、当該ガイドラインを参考にしてください。

(答)
 現行、水は慣例として表示していない場合が多いことから、仮に、水を原材料の欄の一番初めに表示した場合であっても、原料原産地表示の対象となりません。水以外の原材料の中で、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に原料原産地表示を行う必要があります。
 また、原材料が水のみであるミネラルウォーター類についても、原料原産地表示を行う必要はありません。

(答)
1 食品表示基準においては、原材料と添加物を明確に区分しています。原料原産地表示の対象は原材料に限り、添加物は表示対象ではありません。

2 したがって、食品中、添加物が最も重量割合が高い場合、その添加物に原料原産地表示を行う必要はなく、原材料の中で、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に原料原産地表示を行う必要があります。また、添加物のみで構成されている食品については、原料原産地表示を行う必要はありません。

3 なお、添加物にもともと含まれている賦(ふ)形剤(乳糖、小麦粉、でん粉等)についても、原料原産地表示を行う必要はありません。

4 また、添加物のみ又は水と添加物のみで構成されている食品についても、原料原産地表示を行う必要はありません。

(答)
1 食品を製造する際に、複合原材料を使用する場合には、複合原材料の一般的な名称をもって原材料名の表示を行うこととしています。

2 ただし、食品表示基準第3条第1項の表の原材料名の項の1の三の規定に基づき、単に混合しただけなど、原材料の性状に大きな変化がない場合、複合原材料の全ての原材料を分割して表示することができます。

3 その場合、原料原産地表示は、分割した後の原材料名表示に基づき、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に原産地表示を行う必要があります。

(答)
 食品表示基準第3条第1項の表の原材料名の項の1の三の規定に基づき、複数の同一原材料を合算して表示している場合は、合算後の表示をしている原材料単位でみて重量割合上位1位の原材料に、原料原産地表示を行う必要があります。

(答)
1 消費者に分かりやすくする等の事由により、「野菜(○○、△△)」等、まとめ書きをしている場合、原材料単位でみて重量割合上位1位の原材料に、原料原産地表示を行う必要があります。

2 そのため、まとめ書きしていることによって、原材料名欄の一番先頭に「野菜(○○、△△)」と表示されていても、使用した原材料単位で比較すると、原材料名欄で2番目以降に表示されている原材料が最も重量割合が高い場合は、表示順にかかわらず、その重量割合上位1位の原材料に原産地を表示する必要があります。

(答)
 以下の例のように表示することができます。なお、以下の例以外は認めないということではありません。消費者に分かりやすい表示としてください。

例)たまねぎ > 豚肉である場合

原材料名:野菜(たまねぎ(国産)、キャベツ、トマト)、豚肉
原材料名:野菜(たまねぎ(国産)、キャベツ(国産)、トマト(国産))、豚肉
原材料名:野菜(国産(たまねぎ、キャベツ、トマト))、豚肉
原材料名:野菜(たまねぎ、キャベツ、トマト)(国産)、豚肉
原材料名:野菜(国産)(たまねぎ、キャベツ、トマト)、豚肉

(答)
1 構成要素となる加工食品A、Bそれぞれの重量割合上位1位の原材料のうち、製品全体でみて重量割合が最も高い原材料に原料原産地表示を行う必要があります。

2 この場合、同じ原材料がA、Bそれぞれに使用されているなど、製品全体でみると同じ原材料が複数回表示されることがありますが、当該原材料を合算して比較する必要はありません。

3 このような製品として、

① 調理などによりA、Bを合わせた形で食するもの
(例:麺にスープが添付されているもの)
② それぞれが独立しており別々に食するもの
(例:チョコレートとクッキーの組合せ)

等が考えられますが、②のような場合であって、各構成要素ごとに原材料表示を行っているような製品については、各構成要素の重量割合上位1位の原材料の全てに原産地を表示することが望ましいと考えます。

4 ただし、お中元用の詰め合わせ食品など、個別食品ごとに販売することが可能な食品を詰め合わせている場合は、構成要素である個別食品について表示する必要があります。個別食品ごとに重量割合上位1位の原材料について原料原産地表示が必要です。

(答)
1 当該規定に基づき複数の原材料を括って表示している場合は、適正に表示された原材料名表示(「植物油」、「でん粉」等)に対応させて、当該原産地(製造地)を表示してください。

2 その場合、括った元となる複数の原材料の原産地(製造地)については、括って表示をしている原材料(「植物油」、「でん粉」等)に占める重量の割合の高いものから順に表示してください。

(答)
1 魚肉練り製品等は、冷凍魚肉すり身や鮮魚を主原材料として製造されます。冷凍魚肉すり身や鮮魚を使用し、「魚肉」等と表示した場合の表示方法は以下のとおりです。

2 鮮魚のみで製造した魚肉練り製品等の場合

3 冷凍魚肉すり身のみで製造した魚肉練り製品等の場合

4 冷凍魚肉すり身と鮮魚を混合して製造した魚肉練り製品等の場合

(答)
1 個別の規定に基づき、「ソース(○○、△△)」、「衣(○○、△△)」、「めん(○○、△△)」、「具(○○、△△)」等、まとめ書きしている場合、原材料単位で見て重量割合上位1位の原材料に、原料原産地表示を行う必要があります。

2 この場合、まとめ書きすることにより、製品全体で見ると同じ原材料が複数回表示されることがありますが、当該原材料を合算して比較する必要はありません。

(答)
 重量割合上位1位となる全ての原材料に原料原産地表示を行う必要があります。

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Ⅱ 表示方法

(答)
 一般用加工食品への原料原産地表示は、食品表示基準の別記様式1又はこれと同等程度に分かりやすく一括して、容器包装に原料原産地名欄を設け、原材料名に対応させて原料原産地を表示するか、原材料名欄に表示してある原材料名に対応させて括弧を付して原料原産地を表示する必要があります。

(答)
1 原材料が国産品であるものには国産である旨を、輸入品であるものには「原産国名」を表示します。

2 ただし、原材料が国産品の場合、国産である旨(国産、日本、日本産など)に代えて以下のような表示が可能です。

① 原材料が農産物の場合
都道府県名その他一般に知られている地名の表示が可能です。原料原産地表示では国産である旨の表示が原則なので、「国産」よりも狭く限定された地域であれば表示可能です。例えば、都道府県名より広い地域名での表示(「九州産」、「関東産」など)も一般に知られている地名として表示が可能です。
② 原材料が畜産物の場合
主たる飼養地が属する都道府県名その他一般に知られている地名の表示が可能です。
③ 原材料が水産物の場合
水域名、水揚げ港名、水揚げ港又は主たる養殖地が属する都道府県名その他一般に知られている地名の表示が可能です。

3 また、原材料が輸入品の水産物の場合、原産国名に水域名を併記することができます。これは、例えばインド洋にあるフランス領ケルゲレン諸島で漁獲された魚(キンメダイ)について、原産国名が「フランス」となると、消費者からはフランス本国の近海で獲れたとの誤解を招く可能性があります。このため、国名だけでは分かりにくい場合、水域名を併記できることとしたもので、例えば「原材料名:キンメダイ(フランス(インド洋))」と表示することができます。ただし、水域名のみの記載は、国産である旨を示すことになるため、認められません。

4 具体的な表示例は以下のとおりです。

(答)
1 2か国以上のものを混合した場合は、原材料に占める重量の割合が高いものから順に原産地を表示します。

2 3か国以上のものを混合した場合は、原材料に占める重量の割合が高いものか
ら順に2か国以上表示し、その他の原産地を「その他」と表示することもできま
す。

3 国産の原材料と外国産の原材料を混合した場合も、国単位で計算します。すな
わち、3か国以上のものを混合し、かつ、2か国以上表示した場合に、その他の
原産地を「その他」と表示できます。

(答)
1 食品表示基準において、原料原産地表示、アレルギー表示、遺伝子組換え表示の順番について特段の規定はありませんが、特定の食物アレルギー体質をもつ消費者の健康危害の発生を防止するアレルギー表示は、他の表示よりも優先して一番最初に表示すべきと考えます。
 また、特定のアレルギー体質をもつ消費者が適切に判断できるよう、アレルギー表示の対象となる特定原材料等に係る表示の視認性を高めることが望ましいです。

1 国産品では、国産である旨の表示に代えて、より狭く限定され、範囲が明確な地域として、都道府県名その他一般に知られている地名で表示することも可能です。
具体的には、
① 郡名(例 秩父郡)
② 島名(例 屋久島)
③ 一般に知られている旧国名(例 丹波、土佐等)
④ 一般に知られている旧国名の別称(例 信州、甲州等)
⑤ その他一般に知られている地名(例 九州、関東、房総(地域名))
等が考えられます。
 また、水産物の場合は、水域名や水揚げ港名での表示も可能です。

2 輸入品では、「原産国名」を表示することとされていますので、「大括り表示」が認められる場合((原原-32)参照)を除き、他の表示で代替することはできません。なお、「原産国名」に加えて、地域名を併記することは可能です。
 また、輸入した水産物の場合は、「原産国名」に水域名を併記することが可能です。

(答)
1 食品表示は、消費者の商品選択に資する情報を提供することが目的であるため、表示事項の記載は、邦文をもって、理解しやすいような用語により正確に行う必要があります。

2 したがって、米国産をUSAやUSと表示することは、原則的には認められません(ただし、(原原-22)又は(原原-34)の場合を除きます。)。

[原産国の表示として認められるものの例]
 米国、アメリカ、アメリカ合衆国、豪州、オーストラリア、中国、中華人民共和国

(答)
1 記号及び当該記号に対応する原産地を容器包装へ表示した上で、一括表示枠内の原料原産地名欄に、
① 産地表示する原材料
② 記号を用いて表示する旨
③ 記号の表示箇所
を明記した上で、一括表示枠外へ表示するなど、消費者が誤認をしないように分かりやすく、記号による原料原産地表示もできることとします。

2 この場合、記号とは、JIS X 0304:2011(ISO 3166-1:2006)の 「国名コード」における「3文字国名コード」等が考えられます。

(答)
 一括表示外に原産地を強調して表示している場合であっても、原料原産地表示については、表示方法に従い、一括表示内の原料原産地名欄に又は対応する原材料名の次に括弧を付して表示することが必要です。
 原料原産地名を一括表示内に表示することが困難な場合には、原料原産地名欄にその表示箇所を表示すれば、他の箇所に表示することも可能です。

(答)
1 食品表示基準第3条第2項の表の規定に基づき(すなわち、(原原-17)以降に示す表示の方法により)原料原産地名を表示する場合には、重量割合上位2位以下の原材料に任意で表示する場合を含め、使用割合の表示は必要ありません。

2 一括表示内に任意で強調したい産地名のみを表示する場合や、一括表示外で特定の産地を強調して表示する場合は、食品表示基準第7条の特色ある原材料を使用した旨を表示する場合に該当するため、当該強調表示に近接した場所又は一括表示の原材料名に割合表示が必要です。ただし、その割合が100%である場合にあっては、割合の表示を省略することができます。

(答)
 重量割合上位1位の原材料以外の原材料に任意で原料原産地名を表示する場合、当該原料原産地表示が、間にある原材料(質問の場合、上位2位、上位3位、上位4位の原材料)の原産地であると消費者が誤認しないためには、それらの原材料についても、原料原産地表示を行うことが望ましいと考えますが、特定の原材料だけ(質問の場合、上位5位の原材料だけ)に表示をしても、適切な位置に表示されていれば、問題ありません。

(答)
 原料原産地名の表示は、原材料名に対応させて表示する必要があります。
 具体的には、原料原産地名欄を設け、原産地名の後に括弧を付して原材料名を表示するなど、原産地名を原材料名に対応させて表示してください。
 また、原料原産地名欄を設けずに、原材料名欄の原材料名の後に括弧を付して原産地を表示することも可能です。

Ⅲ 又は表示

(答)
1 「又は表示」とは、原材料の原産地として使用する可能性のある複数国を、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画における重量割合の高いものから順に「又は」でつないで表示する方法です。

2 消費者への情報提供の観点から、国別重量順表示を原則としますが、原材料の過去の一定期間における産地別使用実績(新製品又は原料調達先の変更が確実な場合は、今後の一定期間における産地別使用計画)からみて、国別重量順表示を行おうとした場合に、表示をする時点(製造日)を含む1年間で重量順位の変動や産地切替えが行われる見込みで、国別重量順表示が困難である場合に限り、「又は表示」が認められます。
 また、上記に加え、以下の資料を保管していることを条件とします。
① 次に掲げる期間(事業者が定めた期間)がいつからいつまでかを示す資料
ア 表示をする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)
イ 産地別使用実績の基礎となる過去の一定期間又は産地別使用計画の基礎となる今後の一定期間(以下「過去又は今後の一定期間」といいます。)
② 過去又は今後の一定期間における原産地ごとの重量順位の変動や産地切替えがあることを示す資料
③ 過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画をどのような単位(一製品ごとか、原料の管理を共通化している製品単位ごとか等)で計上したかを示す資料
④ 過去又は今後の一定期間における原産地ごとの使用割合の順を示す資料

3 過去の一定期間における産地別使用実績とは、表示しようとする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)から遡って3年以内の中での1年以上の実績に限ります。(例1参照)

4 また、過去の一定期間における産地別使用実績に基づく「又は表示」を基本としますが、新製品又は原料調達先の変更が確実な場合などの過去の産地別使用実績が使用できない場合は、今後の一定期間における産地別使用計画に基づく「又は表示」とする必要があります。
 今後の一定期間における産地別使用計画は、当該計画に基づく製造の開始日から1年間以内の予定に限ります。計画の期間外に製造された製品について、当該計画を根拠に、「又は表示」を行うことはできません。(例2参照)

5 「又は表示」はあくまで例外の一つであり、産地の切替えが見込まれても、その都度表示を切り替えることができる又は包装自体を切り替えることができる場合は、国別重量順表示が困難と認められないため、「又は表示」を用いることはできません。

6 なお、適正な表示が行われているか否かについては、国や都道府県等が事業者への立入検査などを通じて原料原産地表示の確認を行うこととしており、その際に、「又は表示」等を行った理由の聞取りや保管を条件としている根拠書類の確認を行うことになります。

(答)
1 「又は表示」とは、原材料の原産地として使用する可能性のある複数国を、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画における重量割合の高いものから順に「又は」でつないで表示する方法です。

例えば、「A国又はB国」と表示した場合、
① 「A国のみ」、「B国のみ」、「A国、B国の順番」、「B国、A国の順番」の4通りの産地のパターンを表します。
 あくまで、表示した国の範囲内での使用が認められるものであり、表示されていない国を産地とする原料の使用は認められません。そのため、実際の製品にC国産の原料が含まれる場合、「A国又はB国」の表示は使用できません。
② 過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画において、A国産の原料の方がB国産の原料よりも使用割合が多いことを表します。

2 また、表示をする時点(製造日)を含む1年間の原材料の使用予定からみて国別重量順表示が困難と認められる場合は、
① 過去の一定期間における産地別使用実績であれば、当該産地別使用実績
② 新製品又は原料調達先の変更が確実な場合など過去の産地別使用実績が使用できない場合において使用する今後の一定期間における使用計画であれば、当該使用計画
を使用し表示する必要があります。
 なお、「又は表示」に使用する過去の一定期間における産地別使用実績は、過去3年以内の1年以上の実績であれば何でもよいわけではなく、表示をする時点(製造日)を含む1年間の原材料の使用予定と同様な傾向になる過去の一定期間における産地別使用実績を使用し、当該期間の使用実績順に国名を表示する必要があります。
 特に「A国又はB国又はその他」の表示をする際は、表示をする時点(製造日)を含む1年間の原材料の使用予定と同様な傾向になる過去の一定期間における産地別使用実績に基づくものかどうかをしっかりと確認する必要があります。

3 国別重量順表示と同様、原産国が3か国以上ある場合は、3か国目以降を「その他」と表示することができます。
 例えば、「A国又はB国又はその他」と表示した場合、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画が、3か国以上あり、上位2か国としては、A国、B国の順に、重量割合の高いことになります。

4 また、消費者の誤認防止のために、容器包装に対し必ず、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づく表示である旨の注意書きが必要です。((原原-37)参照)

(答)
1 原材料が国産のみの場合、都道府県名などを用いて「X県又はY県」のように「又は表示」を行うことは可能です。認められる条件については、(原原-27)及び(原原-28)の国単位での考え方を準用してください。

2 しかしながら、A国産と国産の原材料を併用しており、常に国産よりA国産の使用量が多く、国別重量順表示が困難であるとは認められないにもかかわらず、国産の中のX県、Y県の重量順位が変動することをもって、「A国又はX県又はY県」のような「又は表示」はできません。
 なお、「A国産、国産(X県又はY県)」の表示は可能です。ただし、その場合には、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づく表示である旨の注意書き及び都道府県ごとの原材料の過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画が記載された根拠書類の保管が必要です。

(答)
1 「又は表示」では過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づいて表示されるため、使用量の極めて少ない原産地の使用量について、消費者が誤認することを防止する必要があります。そのため、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づいて原産地の使用割合を算出したときに、使用割合が極めて少ない原産地については、消費者の誤認が生じないよう、以下のように表示することを義務付けます。
① 「使用割合が極めて少ない」とは、「5%未満」を指します。
② 「大括り表示+又は表示」、「中間加工原材料の製造地表示」の中で用いる「又は表示」を含め、「又は表示」をする場合には、過去の使用実績等における重量割合が5%未満の原産地について、原産地名の後ろに括弧を付して、「5%未満」などと表示します。
③ 過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づく割合である旨を注意書きで表示します。

2 なお、
① 「大括り表示+又は表示」の中の大括り表示(輸入など)については、括った合計が「5%未満」である場合に表示が必要です。
② 「又は表示」の中の「その他」については、「5%未満」などの表示は不要です。
③ 国別重量順表示については、「5%未満」などの表示は不要です。

(答)
1 例えば、醸造酢の「種酢」などのように、以前製造した製品に新たな原材料を継ぎ足して製造するような場合は、過去に使用した原産地の原材料が、計算上0になることがない事例があると考えられます。

2 1の例の様に、計算上0にならないことをもって、原産地を表示し続ける必要性が乏しいと考えられることから、計算上「5%未満」になった時点をもって、当該原産地の表示を省略できます。
 なお、一度5%未満になった原産地について、再度同じ原産地の原材料が継ぎ足されて、合算した割合が5%以上になった場合は、表示を省略することはできません。

Ⅳ 大括り表示

(答)
1 「大括り表示」とは、外国の原産地表示を「輸入」などと括って表示する方法です。

2 消費者への情報提供の観点から、国別重量順表示を原則としますが、原材料の過去の一定期間における産地別使用実績(新製品又は原料調達先の変更が確実な場合は、今後の一定期間における産地別使用計画)からみて、国別重量順表示を行おうとした場合に、3以上の外国の原産地表示に関して、表示をする時点(製造日)を含む1年間で重量順位の変動や産地切替えが行われる見込みで、国別重量順表示が困難である場合に限り、「大括り表示」が認められます。
 また、上記に加え、以下の資料を保管していることを条件とします。
① 次に掲げる期間(事業者が定めた期間)がいつからいつまでかを示す資料
 ア 表示をする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)
 イ 過去又は今後の一定期間
② 過去又は今後の一定期間における原産地ごとの重量順位の変動や産地切替えがあることを示す資料
③ 過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画をどのような単位(一製品ごとか、原料の管理を共通化している製品単位ごとか等)で計上したかを示す資料

3 過去の一定期間における産地別使用実績とは、表示をする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)から遡って3年以内の中での1年以上の実績に限ります。(例1参照)

4 また、過去の一定期間における産地別使用実績に基づく「大括り表示」を基本としますが、新製品又は原料調達先の変更が確実な場合などの過去の産地別使用実績が使用できない場合は、今後の一定期間における産地別使用計画に基づく「大括り表示」とする必要があります。
 今後の一定期間における産地別使用計画は、当該計画に基づく製造の開始日から1年間以内の予定に限ります。計画の期間外に製造された製品について、当該計画を根拠に、「大括り表示」を行うことはできません。(例2参照)

5 「大括り表示」はあくまで例外の一つであり、産地の切替えが見込まれても、その都度表示を切り替えること又は包装自体を切り替えることができる場合は、国別重量順表示が困難と認められないため、「大括り表示」を用いることはできません。

6 また、「3以上の外国の原産地」とは、例えば、ある農産物を年間を通じて安定的に調達するために、輸入先を、北半球と南半球の複数国の間で時期により切り替えることなどにより、結果として、産地ごとの使用状況が、「北半球の国のみ」、「北半球の国と南半球の国の混合」及び「南半球の国のみ」の間で切り替わるようなもの等を想定しています。
 国別重量順表示が可能な原料調達状況にあるものの、「大括り表示」を行うためだけに、意図的に、ごく短期間だけ複数国から原料調達を行い、産地の切替え・混合をするようなことは、国別重量順表示が困難であるとは認められません。(例3参照)

7 なお、適正な表示が行われているか否かについては、国や都道府県等が事業者への立入検査などを通じて原料原産地表示の確認を行うこととしており、その際に、「大括り表示」を行った理由の聞取りや保管を条件としている根拠書類の確認を行うことになります。

(答)
1 「大括り表示」とは、外国の原産地表示を「輸入」などと括って表示する方法です。
 「輸入」と表示した場合、その原材料の過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画からみて、3以上の外国の原産地表示に関して、表示をする時点(製造日)を含む1年間で重量順位の変動や産地切替えが見込まれることを表します。
 また、「輸入、国産」と表示した場合、その原材料に実際に含まれる原産地について、国産より輸入品(合計)の方が、重量割合が高いことを表します。

2 「輸入」の他に、「外国産」、「外国」なども表示可能とします。

(答)
1 「EU産」や「南米産」などは、「輸入」より小さな区分であるため認められます。
 ただし、「輸入」と表示ができる条件と同様、その原材料の過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画からみて、表示をする時点(製造日)を含む1年間で3以上のEU内や南米内などの国の中で重量順位の変動や産地切替えが行われる見込みで、国別重量順表示が困難である場合に限り、大括り表示として「EU産」、「NAFTA産」、「ASEAN産」、「アフリカ産」、「南米産」等と表示することができます。

2 また、「輸入」より小さな区分の産地を複数使用した場合、「輸入(EU産、南米産)」や「輸入(EU産又は南米産)」のように、「輸入」より小さな区分の産地を併せて表示することも可能です。
 なお、「輸入(EU産又は南米産)」と表示した場合には、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づく表示である旨の注意書き及び区分ごとの原材料の過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画が記載された根拠書類の保管が必要です。

Ⅴ 大括り表示+又は表示

(答)
 「大括り表示」の認められる条件((原原-32)参照)を満たした上で、輸入品の合計と国産の重量順に変更があり、「輸入、国産」や「国産、輸入」の表示が困難な場合であって、「又は表示」の認められる条件((原原-27)参照)を満たす場合に限り認められます。

(答)
1 「大括り表示」と「又は表示」の併用とは、「輸入」と「国産」を、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画における重量割合の高いものから順に「又は」でつないで表示する方法です。
 例えば、「輸入又は国産」と表示した場合、
① 「輸入のみ」、「国産のみ」、「輸入、国産の順番」、「国産、輸入の順番」の4通りの産地のパターンを表します。
② 過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画において、輸入品(合計)の方が国産よりも使用割合が多いことを表します。

2 また、消費者の誤認防止のために、容器包装に対し必ず、過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画に基づく表示である旨の注意書きが必要です。((原原-37)参照)

Ⅵ 使用実績等

(答)
1 「又は表示」及び「大括り表示+又は表示」をする場合は、消費者が「国別重量順ではなく、過去の一定期間における産地別使用実績順又は今後の一定期間における産地別使用計画順の表示であること」が分かるように、注意書きをする必要があります。

2 過去の一定期間における産地別使用実績順に表示する場合の注意書きについては、
① ○○の産地は、令和元年の使用実績順
② ○○の産地は、2019年から2年間の使用実績順
③ ○○の産地は、製造年の前年の使用実績順
④ ○○の産地は、製造年の一昨年の使用実績順
⑤ ○○の産地は、前年の使用実績順
⑥ ○○の産地は、一昨年の使用実績順
⑦ ○○の産地は、過去1年間の使用実績順
⑧ ○○の産地は、過去2年間の使用実績順
⑨ ○○の産地は、賞味期限の○年前の使用実績順
⑩ ○○の産地は、賞味期限の年の○年前から□年前までの使用実績順
⑪ ○○の産地は、賞味期限の年の○年前から□年間の使用実績順
⑫ ○○の産地は、平成30年9月から令和1年8月までの使用実績順
⑬ ○○の産地は、製造○年前の使用実績順
⑭ ○○の産地は、過去○年間の平均使用実績順
等が考えられます。(原原-27)のとおり、遡ることができる期間は、表示をする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)から3年以内であるため、例えば、製造年が令和元年であれば、平成28年、平成29年、平成30年の3年の中で事業者が定める1年以上の過去の実績を注意書きに使用することができます。
 なお、賞味期限の長いもの及び賞味期限を省略しているものについては、いつの時期の使用実績であるのか消費者に分かるようにする必要があります。

3 今後の一定期間における使用計画順に表示する場合の注意書きについては、
① ○○の産地は、令和元年の使用計画順
② ○○の産地は、今年度の使用計画順
③ ○○の産地は、令和1年6月から令和2年5月までの契約栽培から推定した順
④ ○○の産地は、製造年の使用計画順
⑤ ○○の産地は、令和元年の使用計画順。令和2年の使用計画に変更がない場合は、継続して表示。等が考えられますが、いずれの場合も、当該計画の期間内に製造された製品に限り、これらを注意書きに使用することができます。

4 期間については、
① 「令和○年」と表示し、特段の説明がない場合は、1月から12月まで
② 「令和○年度」と表示し、特段の説明がない場合は、4月から3月まで
の期間のものと判断します。(元号に代えて、西暦を用いた場合も同様)
 農作物ごとに設けられている年度など上記と異なる運用がされる場合は、範囲が分かるようにその旨の注意書きを行ってください。
 また、「前年の使用実績順」などの表示は、例えば、製造年が令和元年であれば平成30年を指し、製造年が令和2年であれば令和元年を指すことになりますので、当該表示を続けることが誤表示とならないか、よく確認してください。

5 なお、上記の注意書きは、あくまで表示例ですので、上記の書き方以外は認められないということではありません。消費者に分かりやすい注意書きとしてください。

(答)
1 「又は表示」、「大括り表示」又は「大括り表示+又は表示」をする場合、それらの表示が認められる原材料であることを示す根拠として、以下の資料を保管する必要があります。
① 次に掲げる期間(事業者が定めた期間)がいつからいつまでかを示す資料
ア 表示をする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)
イ 過去又は今後の一定期間
② 当該製品に用いる原材料について、(原原-27)や(原原-32)の方法に基づく過去又は今後の一定期間における原産地ごとの重量順位の変動や産地切替えがあることを示す資料
③ 過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画をどのような単位(一製品ごとか、原料の管理を共通化している製品単位ごとか等)で計上したかを示す資料
④ 「又は表示」、「大括り表示+又は表示」の注意書きをするものにあっては、注意書きが指し示す期間中の表示対象の原材料の原産地(「大括り表示+又は表示」の場合は、輸入品合計と国産品)ごとの使用割合の順を示す資料

2 1の過去の一定期間における産地別使用実績の資料については、具体的には、
① 産地が記載されている送り状や納品書等
② 産地が記載されている規格書等であって、容器包装、送り状又は納品書等において、製品がどの規格書等に基づいているのか照合できるようになっているもの
③ 仕入れた原材料を当該製品に使用した実績が分かるもの(使用原材料の産地を記載した製造記録や製造指示書等)
等、産地別の原材料の仕入実績及び使用実績を客観的に裏付ける資料が必要です。
 また、①から③までの資料だけでは、原産地ごとの使用割合の順等が容易に判断できない場合には、①から③までの内容を総括し、当該製品について原産地ごとの使用割合の順等が分かるようにした資料も保管する必要があります。

3 また、1の今後の一定期間における産地別使用計画の資料については、具体的には、
① 原材料に使用する原産地の使用計画が明確になっているもの
② 原材料の納入元(商社等)からの原産地が記載されている調達計画及びその調達計画に基づき原材料を使用することが明確になっているもの
③ 契約栽培等の生産者との契約及びその契約に基づき原材料を使用することが明確になっているもの
等が必要です。

4 いずれの場合も、過去又は今後の一定期間及び表示をする時点(製造日)を含む1年間(製造年、製造年度等)が明確であって、内容が表示根拠として合理的な内容のものを、製造・流通の実情に応じて保管してください。また、監視(立入検査等)の際には、実際の原材料の使用状況について、表示内容と違いがないかの確認をすることとなりますので、製品製造時の使用実績が分かる資料も保管してください。

(答)
1 今後の一定期間における産地別使用計画に基づく表示をした場合であって、①実際の使用実績が大きく異なりその理由について合理的な説明ができない場合、②計画の設定の根拠について合理的な説明ができない場合には、表示の根拠となる使用計画とは認められません。

① 実際の使用実績が大きく異なる場合に該当するものとして、特に、3か国目以降を「その他」と表示している製品で、「その他」と表示していた国が結果として大部分を占める場合が該当します。

(実際の使用実績が大きく異なる場合の例)
i) 「A国又はB国又はその他」と表示した場合で、計画期間中に結果としてA国、B国のどちらもほとんど使用せず、「その他」に含まれる国の使用が大部分の場合
ii)「A国又はB国又はその他」と表示した場合で、計画期間中に結果としてA国、B国のどちらか一方を全く使用していない場合

② 合理的な説明ができない場合とは、以下のようなことが考えられます。
なお、自然災害や家畜の伝染性疾病の発生、港湾スト等による船舶輸送の停止など突発的な事由に起因し、食料の安定供給に著しい影響を及ぼすおそれがある場合であれば、合理的な説明は可能と考えています。

i) 明確な理由がなく、自社の都合により計画と異なる調達を行うなど、当初の使用計画とかけ離れたもの
ii)元々の計画の調達先、契約先が架空のものであり、結果として表示産地のものが入荷していない
iii)その他計画の根拠が不明確なもの(使用計画の期間の記載がないものや使用予定の国の記載が曖昧なもの)

2 なお、過去の一定期間における産地別使用実績に基づく表示をした場合で、3か国目以降を「その他」と表示していた国が結果として大部分を占めるなど、実際の使用実績と大きく異なり、その理由について、1と同様に合理的な説明ができない場合には、表示の根拠となる使用実績とは認められません。

(答)
1 (原原-27)、(原原-32)、(原原-38)のとおり、「又は表示」や「大括り表示」等ができる条件の1つとして、食品表示基準第41条の努力義務の規定とは別に、過去又は今後の一定期間における原産地ごとの重量順位の変動や産地切替えがあることを示す資料や、過去又は今後の一定期間における原産地ごとの使用割合の順を示す資料の保管が定められています。

2 根拠資料等の保管期間は、その根拠を基に表示が行われている製品の
① 賞味(消費)期限に加えて1年間
② 賞味期限の表示を省略している製品については、製造をしてから5年間とします。

3 「又は表示」、「大括り表示」等には過去の使用実績が活用されることになりますので、そのことを見越して、現在の産地別使用割合等の書類の保管を行ってください。

(答)
1 「又は表示」、「大括り表示」又は「大括り表示+又は表示」を使用する際の過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画の計上方法は、工場の製品ごとのほか、以下のような考え方もできることとします。
① 包材の共通化を図って複数の工場で製造している場合は、共通で包材を使用している製品単位での計上。
② 製品単位でみて、原料の仕入れや処理工程が同じである場合や、原料タンクが同じである場合等、複数の製品の原料の管理を共通化している場合、原料の管理を共通化している製品単位で計上。

2 なお、原料の管理を共通化していない製品を区別せずに集計した会社全体や工場全体等での過去の一定期間における産地別使用実績又は今後の一定期間における産地別使用計画については、使用できません。
※ また、当然のことながら国別重量順表示においては、製造された製品ごとに、使用した原材料の原料原産地名を表示することが必要です。

Ⅶ 中間加工原材料の製造地表示

(答)
1 原料原産地表示の対象の原材料が中間加工原材料の場合には、表示した原材料の名称に対応して製造地を表示することを基本とします。

2 加工食品は、生鮮原材料を使用して製造している場合もあれば、他社工場で製造された中間加工原材料を使用して製造する場合もあり、その中間加工原材料を生鮮原材料まで遡って原産国を特定することは困難な場合があります。
また、従来から原材料の名称は、生鮮原材料であるか中間加工原材料であるかを区別せず、最も一般的な名称で表示することとしてきたことから、表示した中間加工原材料の名称に対応して製造地を表示します。その際、単に国名のみを表示すると、その中間加工原材料の元となる生鮮原材料の原産地であると消費者が誤認する恐れがあることから、中間加工原材料の原産地を「○○製造」と表示することとします(「○○加工」との表現は使用できません。)。

3 製造地表示をする国が複数ある場合は、国別重量順表示を基本とし、必ず国名ごとに「製造」の文字を付してください。(「ドイツ、ブラジル製造」のような表示は認められません。)また、中間加工原材料名の次に括弧をつけて「○○製造」と中間加工原材料名に対応させた表示が必要です。すなわち、例えば「りんご(ドイツ製造)」のように、生鮮原材料名に対応させて「○○製造」と表示することはできません。ただし、例3のような表示を行うことは可能です。

4 なお、中間加工原材料の原料の原産地が、生鮮原材料の状態まで遡って判明しており、客観的に確認できる場合には、「○○製造」の表示に代えて、当該生鮮原材料名と共にその原産地を表示することができます。

5 その他の表示方法については、生鮮原材料と同じです。すなわち、(原原-20)で示したように、「国内製造」の表示に代えて、「○○県製造」といった都道府県での表示をすることができます。

(答)
1 中間加工原材料が国産品の場合には、国内において製造された旨を「国内製造」と、輸入品の場合には、外国において製造された旨を「○○製造」と表示します。

2 輸入した中間加工原材料については、通常、通関の際の輸入許可書上の産地が製造地となります。

3 また、輸入された加工食品に対し、国内他社で何らかの行為を行ったものを仕入れ、それを中間加工原材料として用いるような場合については、(原原-44)を参照してください。

4 なお、「製造」又は「加工」を行ったとして、製造者、加工者等と事項名が変わることと、国内で実質的な変更が行われ中間加工原材料が「国内製造」になることは別ですので、それぞれ適切に判断してください。

(答)
1 中間加工原材料が国産品の場合には、国内において製造された旨を「国内製造」と、輸入品の場合には、外国において製造された旨を「○○製造」と表示する必要があります。

2 そのため、輸入された中間加工原材料については、国内他社でさらに「製品の内容についての実質的な変更をもたらす行為」がなされ、それを仕入れて中間加工原材料として使用する場合は、「国内製造」となります。

3 「製品の内容についての実質的な変更をもたらす行為」とは、製品として輸入品であることを示す「原産国名」表示での考え方と同様です。(食品表示基準Q&A加工-155、156参照)

4 「製品の内容についての実質的な変更をもたらす行為」とはならず「国内製造」とならない主な具体例は、以下のとおりです。

(答)
 原料原産地表示の対象の原材料が中間加工原材料の場合は、当該中間加工原材料の製造地又は生鮮原材料まで遡った原産地を表示することとし、それ以外の任意の段階での製造地表示は、原料原産地表示とは認められません。

(答)
1 複合原材料の原料原産地表示について、生鮮原材料の原産地まで遡って表示する場合、複合原材料の原材料に占める重量割合が最も高い原材料(複合原材料の重量割合上位1位の原材料)の原産地の表示が必要です。

2 複合原材料の重量割合上位1位の原材料が、製品全体での重量割合上位2位の原材料よりも重量が少ない場合であっても、表示義務の対象は複合原材料の重量割合上位1位の原材料です。

3 この場合、複合原材料の原材料の表示は、原産地を表示する原材料名のみならず、複合原材料の原材料の表示方法に従い、複合原材料の名称の次に括弧を付して、当該複合原材料の原材料名を当該複合原材料の原材料に占める重量割合の高いものから順に全て表示してください。
 また、当該複合原材料の原材料が3種類以上ある場合は、当該複合原材料の原材料に占める重量割合の高い順が3位以下であって、かつ、当該割合が5%未満である原材料については、「その他」と表示することができます。(食品表示基準Q&A加工-51参照)

4 なお、複合原材料中の重量割合上位1位の原材料だけでなく、複合原材料中の重量割合上位2位、3位等の原材料についても、原料原産地表示することが望ましいです。

(答)
1 原料原産地表示は、「原材料名に対応させてその原料原産地名を表示する」とされていることから、食品表示基準に従い適正に表示された原材料の原産地を表示してください。

2 例えば、食用植物油脂のように、自社で油糧種子から搾った粗油と、他事業者が搾った粗油を混合して、精製している場合、原材料名表示が油脂名の表示でなされている限り、油脂(中間加工原材料)の製造地を表示することが基本です。

(答)
1 中間加工原材料の製造地表示においても、消費者への情報提供の観点から、国別重量順表示が原則です。
 しかしながら、製造地表示であっても、国別重量順表示が困難な場合に限り、一定の条件下で、「又は表示」、「大括り表示」及びそれらの併用を認めます。認められる条件については、生鮮原材料の場合と全く同じです。((原原-27)~(原原-38)参照)

2 なお、「大括り表示」については、「外国製造」などの表示を行いますが、意味が明確に伝わらない「輸入製造」、「国外製造」などは認められません。

(答)
1 原料原産地表示の対象となる原材料は、食品表示基準別表第4において個別の規定に基づき表示した原材料の中で重量割合上位1位のものです。

2 表示方法については、食品表示基準別表第20や別記様式1に従い、基本的には原料原産地名の事項欄を設け、以下のいずれかを表示します。

① 個別の規定に基づき表示した原材料名に対応させて、その原産地を表示する

② 原材料として使用した時(製品を製造した時)の状態に対応した原材料名とその原産地を表示する
 この場合は、個別の規定に基づき原材料名欄に表示してある原材料が指し示す全ての原材料とそれぞれの原産地を表示してください。

3 また、原料原産地名欄を設けずに、原材料名欄における原材料名の次に括弧を付して、当該原材料名に対応させてその原産地を表示することも可能です。
 この場合、生鮮原材料の名称で原材料の表示をする場合に、加工食品の原材料名を併記すること(例えば「原材料名:りんご(りんご果汁(○○製造))」といった表示)は認められません。

(答)
 基本的にはどちらか一方を必ず表示しなければなりませんが、消費者が表示を見てどこまでが中間加工原材料の製造地表示か、生鮮原材料まで遡った産地名の表示かが明確に分かる表示であれば、両方を表示することは問題ありません。

(答)
1 加工食品の原料原産地表示するに当たり、
① 対象原材料が生鮮食品の場合は、その原材料の「原産地」を表示
② 対象原材料が加工食品の場合は、その原材料の「製造地」を表示
と、原材料名に合わせて、表示する必要があります。
 そのため、原材料名が、生鮮食品を表しているのか、加工食品を表しているのか重要となります。

2 しかしながら、食品表示基準別表第1において、加工食品に分類されている食品であっても、一般的に生鮮食品に近い食品であると認識されていることなどにより、製造地表示になじまない食品等があります。

3 したがって、消費者へ適切な情報提供を行う観点から、上記に該当する場合の取扱いを事例として下表に整理します。

Ⅷ 業務用

(答)
1 消費者に販売される製品において、原料原産地を適正に表示するために、中間加工原材料等の業務用加工食品に当たっては、原産地情報を適切に伝達する必要があります。
 一方、最終製品の原料原産地表示に関係しない事項については、表示(情報伝達)の義務はありません。

2 なお、最終製品の原料原産地表示の正確性を確保するため、
① 最終製品において製造地表示義務の対象原材料となる業務用加工食品(最終製品中、重量割合上位1位の原材料となるもの等)については、当該業務用加工食品の原産国名
② 輸入品以外の業務用加工食品で、「実質的な変更」に該当しないような単なる切断、小分け等を行い最終製品となる業務用加工食品については、最終製品において原料原産地表示義務の対象となる原材料(当該業務用加工食品中、重量割合上位1位の原材料等)の原産地名
の表示(情報伝達)が義務付けられます。

3 業務用加工食品を販売する事業者は、①、②のいずれに該当するか、又はいずれにも該当しないか、よく確認してください。また、業務用加工食品を購入する事業者は、例えば、①の用途で購入したために原料原産地表示がないものを、業務用スーパーなどで消費者向けに販売した場合、食品表示基準違反になりますので注意してください。

4 なお、食品関連事業者間の合意に基づき、生鮮食品まで遡った原料原産地表示をしている場合は、①、②の表示(情報伝達)は不要です。

5 また、上記とは別に、輸入後に国内で「製品の内容について実質的な変更をもたらす行為」が施されていない業務用加工食品については、当該業務用加工食品の原産国表示が必要です。(食品表示基準Q&A加工-155、156参照)

(答)
1 業務用加工食品の原産国名を表示(情報伝達)してください。

2 輸入品の場合は「原産国:A国」等と、国内において「製品の内容について実質的な変更をもたらす行為」が行われた業務用加工食品の場合は「原産国名:国産」、「国内製造」、「日本製」等一般用加工食品の製造者等が誤認しない表示(情報伝達)を行う必要があります。

3 また、事業者間で「国内製造である旨」を誤認しない場合に限り、一般用加工食品と同様の表示をすることや、「製造所」の事項名を表示した上で、製造所の所在地及び製造者の氏名又は名称を表示することをもって「国内製造である旨」が表示(情報伝達)されているとみなします。なお、製造者固有記号のみの表示では、「国内製造である旨」が表示(情報伝達)されているとはみなせません。

(答)
1 一般用加工食品の原料原産地名の表示方法と同様に、原材料名に対応させて、国産品であるものには「国産である旨」を、輸入品にあっては「原産国名」を表示(情報伝達)します。ただし、国産品にあっては、国産である旨の表示に代えて次に掲げる地名を表示することができます。
① 農産物にあっては、都道府県名その他一般に知られている地名
② 畜産物にあっては、主たる飼養地が属する都道府県名その他一般に知られている地名
③ 水産物にあっては、水域名、水揚げした港名、水揚げした港又は主たる養殖場が属する都道府県名その他一般に知られている地名

2 輸入された水産物にあっては、原産国名に水域名を併記することができます。

3 原産地が2つ以上ある場合にあっては、原材料に占める重量割合の高い順が分かるように表示します。割合の表示等によって、高い順が分かるようになっていれば、必ずしも重量の順番に表示する必要はありません。

4 当該原材料が中間加工原材料である場合、製造地表示(「○○製造」と表示)をしてください。

(答)
1 業務用加工食品の取引では、原産国名及び原料原産地名については、容器包装に限らず、送り状、納品書等又は規格書等に表示することができます。

2 なお、規格書等へ表示する場合には、容器包装、送り状又は納品書等において、発送、納品された製品が、どの規格書等に基づいているのかを参照できるようにすることが必要です。

3 このように、業務用加工食品の義務表示事項を容器包装に限らず、送り状、納品書等又は規格書等に表示することを認めていますが、食品表示基準第13条第2号で規定している事項にあっては、容器包装に表示することを義務付けられているため、これらに従い表示しなければなりません。

(答)
1 最終製品の原料原産地表示の正確性を確保するため、最終製品において、原料原産地表示義務の対象原材料(重量割合上位1位等)となる業務用生鮮食品については、原産地の表示の義務があります。
 最終製品において、原料原産地名の表示義務がない原材料となることが確実な業務用生鮮食品については、上記の表示は省略できます。

2 最終製品に原料原産地表示が必要かどうか分からない場合は、上記の表示は省略できません。

(答)
1 加工食品の原料原産地名の表示の根拠となるものですから、業務用生鮮食品の原産地の表示方法は、加工食品の原料原産地名の表示方法と同様に、国産品であるものには「国産である旨」を、輸入品にあっては「原産国名」となります。ただし、国産品にあっては、国産である旨の表示に代えて次に掲げる地名を表示することができます。
① 農産物にあっては、都道府県名その他一般に知られている地名
② 畜産物にあっては、主たる飼養地が属する都道府県名その他一般に知られている地名
③ 水産物にあっては、水域名、水揚げした港名、水揚げした港又は主たる養殖場が属する都道府県名その他一般に知られている地名

2 輸入された水産物にあっては、原産国名に水域名を併記することができます。

3 原産地が2つ以上ある場合にあっては、原材料に占める重量の割合の高い順が分かるように表示します。割合の表示等によって、高い順が分かるようになっていれば、必ずしも重量の順番に表示する必要はありません。

(答)
1 業務用生鮮食品の取引では、原産地については、容器包装に限らず、送り状、納品書等又は規格書等に表示することができます。

2 なお、規格書等へ表示する場合には、容器包装、送り状又は納品書等において、発送、納品された製品が、どの規格書等に基づいているのかを参照できるようにすることが必要です。

Ⅸ その他

(答)
1 全ての加工食品への原料原産地表示の拡大に先駆けて原料原産地表示が義務付けられていた、いわゆる「22食品群+4品目」については、従来どおり国別重量順表示とします。(食品表示基準Q&A別添 原料原産地表示(別表15の1~6)表示方法-10に掲げる場合を除く。)

2 なお、「かつお削りぶし」については、従来から「かつおのふし」の産地を原料原産地として表示しており、中間加工原材料の製造地表示の導入に伴い、「○○製造」という用語への変更を行いました。

(答)
1 別表第15に掲げられていないものと同様に表示してください。

2 具体的には、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に対して、国別重量順表示を原則とし、これが困難な場合には、一定の条件下で、「又は表示」や「大括り表示」、「中間加工原材料の製造地表示」が認められます。

3 なお、塩蔵したきのこ類、塩蔵野菜及び塩蔵果実並びに塩蔵魚介類及び塩蔵海藻類にあっては、大量の食塩に漬けること等により保存性を高めている場合であっても、当該食塩は製品の主要な構成要素とはみなされないことから、当該食塩以外の原材料の中で、原材料に占める重量割合が最も高い原材料に原料原産地表示を行う必要があります。

(答)
1 消費者への情報提供の観点から、個別に原料原産地表示を義務付けることとした「おにぎりののり」の「おにぎり」は、炊飯米又は炊飯米と具材を組み合わせた料理をのりで巻いたもの(のりを自ら巻く形態で販売されているものを含みます。)です。

2 具体的には、コンビニエンスストア等で、「のりが販売時には既に巻かれているもの」や、「食べる前にのりを自ら巻くような形態で売られているもの」など、消費者が一般的におにぎりと認識するものを対象とします。

3 また、以下のものは対象外となります。
① 唐揚げ、たくあんなどの「食材(いわゆるおかず)」と一緒に容器包装に入れたもの
② 巻き寿司、軍艦巻き、手巻き寿司等、いわゆるお寿司に該当するもの

4 なお、他の原料原産地表示義務の対象と同様に、食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合(いわゆるインストア加工品)などのおにぎりは、対象外です。

5 おにぎりについては、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)に加えて(※)、重量割合にかかわらず、のりについて、原料原産地表示が必要です。
 表示方法は国別重量順表示を行うこととし、「又は表示」や「大括り表示」は認められません。
 具体的には、のりとのりの原そうの産地が同一の産地となることから「のり(国産)」、あるいは「のり(原そう(国産))」のように、のりの名称の次に括弧を付して、当該のりの原料となる原そうの原産地を表示することになります。

※ 米トレーサビリティ法の規定に基づき、米穀の産地を表示する必要があります。

(答)
1 加工食品の原料原産地表示は、原材料に占める重量割合が最も高い原材料(重量割合上位1位の原材料)の原産地のみが対象となっていますが、重量割合上位2位、3位等の対象となっていない原材料について、自主的に原料原産地表示を行うことが、望ましいです。

2 自主的に原料原産地表示する場合においても、原則は、国別重量順表示となります。しかしながら、消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会の確保のため、少しでも多くの情報を提供するという観点から、義務表示と同様に一定の条件下で、「又は表示」や「大括り表示」、「中間加工原材料の製造地表示」が認められます。

3 なお、自主的に表示を行ったものであっても、食品表示法やその他の表示に関係する法令に抵触する事実があれば、指導・罰則などの対象となりますので、事実に基づく分かりやすい表示に努めてください。

(答)
1 原料原産地表示が義務付けられていない原材料や、容器包装に「又は表示」や「大括り表示」、「中間加工原材料の製造地表示」を行った場合における詳細な産地情報、使用割合等について、インターネットなどにより、消費者に対して自主的かつ積極的な情報提供に努めることは望ましいです。

2 なお、自主的に表示を行ったものであっても、景品表示法等の表示に関係する法令に抵触する事実があれば、指導・罰則などの対象となることから、事実に基づく分かりやすい表示に努めてください。

(答)
1 平成23年の東日本大震災や、平成28年の熊本地震の際は、食品表示基準に沿っていない表示について、衛生事項を除き運用上取締りの対象としないこととする対応を行っており、今後もこのような際は、同様の対応が考えられます。
 また、同様の事例としては、家畜の伝染性疾病の発生による輸入停止措置等が考えられますが、あらかじめ類型的に示すことは困難であると考えています。
 ただし、消費者の誤認を招くような悪質な違反についての取締りを排除するものではありません。

2 なお、農産物の不作や為替の変動等による原材料の調達先の変更の結果、表示内容と使用する産地が異なる場合は、原料原産地表示を変更するよう対応してください。

(答)
1 消費者への啓発及び事業者の表示切替えの準備のため、経過措置期間を設けます。

2 改正食品表示基準の施行の日(平成29年9月1日)から、令和4年3月末日までを経過措置期間としています。この期間に製造した一般用加工食品並びに販売される業務用生鮮食品及び業務用加工食品については、改正前後のいずれの規定によっても表示を行うことができますが、この期間後に製造した一般用加工食品並びに販売される業務用生鮮食品及び業務用加工食品は、改正前の食品表示基準に基づく表示では販売できません。
 なお、業務用加工食品については、経過措置期間後も、以下のいずれかの対応を行うことで改正前の食品表示基準に基づく表示の製品の販売が可能です。
① 食品の容器包装に表示している場合は、改正後の食品表示基準に対応した表示をシール等で作成し、それを貼り付けて販売すること
② 規格書等に表示している場合は、古い規格書等を回収(又は廃棄の指示)した上で改正後の食品表示基準に対応した規格書等を販売先に提出すること

3 施行(平成29年9月1日)後、速やかに新たな原料原産地表示に対応した表示に切り替えるようお願いします。

(答)
1 食品表示基準の一部を改正する内閣府令(平成29年9月1日内閣府令第43号)の施行の際に加工食品の製造所又は加工所で製造過程にあり、令和4年4月1日以降に製造を完了、販売する製品は対象とならず、改正前後のいずれの規定によっても表示を行うことができます。具体的には、酒類、果実酢等を想定しています。

2 例えば、施行の際に製造所で熟成しているウイスキーについては、原料原産地表示は不要です。
 また、このウイスキーを他のウイスキーとブレンドした場合も、原料原産地表示は不要です。

(答)
 今般、抜本的に加工食品の原料原産地表示制度が変わり、原則としては「国別重量順表示」であることを始め、「又は表示」などの新しい表示方法についても、今後、消費者への表示方法を理解するための啓発を行政及び関連する団体が相まって複層的に行うことが必要です。
 「国別重量順表示」、「又は表示」、「大括り表示」及び「中間加工原材料の製造地表示」により原料原産地表示された同一品目の製品が店頭に並ぶ可能性が想定されます。
 新しい制度であるため、消費者が正しい理解をもって表示を見ることができるよう関係者への啓発活動が重要であり、関連する団体と連携して、パンフレット作成や説明会の実施などにより、積極的に啓発活動を行っていくこととしています。事業者においても、原則である「国別重量順表示」での対応を期待し、また、消費者自身も、新たな加工食品の原料原産地表示制度に関し理解度を向上させていくことが望まれます。

(答)
 農林水産省において、新たな原料原産地表示制度に取り組む事業者が、円滑に対応する際に参考となるマニュアルを作成しています。
 以下のURLから入手できますので、本Q&Aと共に、参考にしてください。

https://www.maff.go.jp/j/syouan/hyoji/gengen_hyoji.html




※当サイトに「ガイドライン」は掲載していません。
※食品表示基準Q&A原文はこちら(外部リンク:消費者庁)
※最終更新:第12次改正(令和3年3月17日消食表第115号)

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