トリュフの種類と調味用・加工品一覧

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トリュフの基礎知識

トリュフの概要

「トリュフ」はセイヨウショウロ科セイヨウショウロ属に属する「きのこ」の一種で、キャビア、フォアグラとともに世界三大珍味の一つに数えられる高級食材です。

関連ページ:キャビアの種類一覧

トリュフの種類と産地

トリュフは「白トリュフ」と「黒トリュフ」に大別されます。

白トリュフは、官能的で刺激的な香りがあり、筆者のボキャブラリーが貧弱でその魅力を言葉で伝えるのは難しいのですが、強引に例えるならガソリンやニンニクのような方向性の香りです。
北イタリア~中央イタリアで採取され、ピエモンテ州にある人口3万人ほどのアルバ産の白トリュフは、最もブランド力がある最高級品の扱いを受けています。

黒トリュフは、雨上がりの森のような豊かな香りを放つトリュフです。黒トリュフの中にも様々な品種があり、出回る時期によってウィンタートリュフ、オータムトリュフ、サマートリュフと呼ばれ、価格はウィンター、オータム、サマーの順に高価です。
イタリアやスペインでも採取されますが、フランス産のものが有名で、特にペリゴールの黒トリュフが最も著名です。

一部の品種で栽培が始まっている黒トリュフに対して、白トリュフは栽培方法が確立されていないため稀少性が高く、黒トリュフの数倍~十倍ほどの高値で取引されています。

その他、イボセイヨウショウロという近縁種があります。中国産のイボセイヨウショウロは世界中に輸出されており、比較にならないほど安価であるため、黒トリュフの代用品として用いられることがあります。

国産トリュフとして、日本でも人工栽培化・商用化の動きもあるようです。

トリュフの採り方

「トリュフと言えば豚」と、雑学としてご存知の方も多いのではないでしょうか。

トリュフの香りがオスの豚のフェロモンに似ているとされ、トリュフ探しには伝統的にメスのブタに協力してもらっていました。ただ、豚の場合はトリュフを見つける能力は高くても、そのままトリュフを食べてしまうことが多いため、近年では訓練された犬に探してもらうことが多くなっています。トリュフ探しのスペシャリストのような特定の犬種があるわけではなく、むしろ純血種よりも雑種が活躍しています。

トリュフの利用方法

極めて高価であることと、香りを楽しむものであることから、他のきのこのように丸ごと食べるようなことは一般的ではありません。

最も贅沢な使い方であっても、薄くスライスしてパスタやリゾット、サラダ、卵料理や肉料理に散らすというもので、白トリュフは生のまま、黒トリュフは少し加熱して用いることが多いです。

その他、スライスしたりチップ化したものが、次に述べる調味料などに利用されています。

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トリュフの香る調味料一覧

トリュフの特徴はその魅惑的な香りであるため、その香りを活かした様々な調味料が作られています。

生のトリュフを仕入れてきて家庭料理に使うのは少しハードルが高いと思われますので、まずは調味料からトリュフの雰囲気を感じ取るのが良いかもしれません。

前述のとおり、白トリュフと黒トリュフでは香りの方向性が異なり、相性の良い食材も異なるため、調味料においても両者は別物として考えた方が良いかと思います。

注意点として「トリュフ風味の調味料」は数多く販売されていますが、中には実際にトリュフを含まないものもあります。

見分け方は、原材料名欄を見ることです。

加工食品の原材料と添加物の表示は、原材料名欄の「/(スラッシュ)」の前後で分けている商品が多いです。
関連ページ:加工食品の表示の見方:添加物表示の基礎知識

したがって、スラッシュの前に「トリュフ」の文字があれば、その製品には少量であっても何らかの形でトリュフが含まれているもので、無い場合には化学的にトリュフの香りに似せて作られた香料のみが用いられている製品だと考えられます。

トリュフソルト(トリュフ塩)

トリュフのチップを塩と一緒に瓶詰した調味料です。トリュフの産地と同じ、フランスやイタリアの海塩を使ったものが多いですが、ヒマラヤ岩塩を使ったもの等もあります。
肉料理や卵料理に使うだけで料理に高級感を出せる優れものですが、下味をつけるための塩として使用するのではなく、せっかくの香りが飛ばないよう、仕上げにサッと振りかける使い方がベターです。

10年以上前ですが、松嶋菜々子さんがビストロSMAPに出演した際に紹介したことで、広く一般に認知されるようになったと記憶しています。

トリュフオイル

トリュフスライスを封入するなどして、香りを閉じ込めた植物油です。オイルには、ほとんどの場合オリーブオイルが使われ、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイルが使われることも多いです。

普段からオリーブオイルを料理に使用している方であれば、それをトリュフオイルに変えてみるだけで料理に変化をつけることができますので、チャレンジしやすい、使いやすいトリュフ調味料だと思います。

トリュフバター

バターにトリュフを練り込んだもので、ものによってはチーズなどが練り込まれたものもあります。そのままクラッカーの上に乗せて食べたり、ステーキやリゾット等にも使われたりもします。

トリュフソース/トリュフペースト

輸入品のトリュフソースは、マッシュルームを主原料としてオリーブオイルやトリュフを少量加えたものが多いですが、国産メーカーによっては牛だしベースのものだったり醤油ベースのものだったりと、様々な味付けの調味料がトリュフソースやトリュフペーストの名前で流通しています。

トリュフハニー

ハチミツの中にトリュフのチップを封入したもので、アイスクリームやチーズにトッピングしたり、お菓子作りのアクセントに利用されたりもします。

トリュフ入り醤油

意外にも数多くの醤油ブランドがトリュフ入り醤油市場に進出しています。黒トリュフに合う料理の筆頭として卵料理が挙げられるくらいに、黒トリュフと卵の相性が良いからだと思いますが、卵かけご飯用の醤油といったキャッチコピーが多く使われています。

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トリュフの香る加工品一覧

トリュフの香りの調味料などを利用した加工食品が、国内外の多くのメーカーから発売されています。ほとんどトリュフの香りを感じられないものも少なくないですが、なかには掘り出し物もあります。

トリュフ入りチーズ

モッツァレラチーズやゴーダチーズ等のナチュラルチーズの間に、刻んだトリュフを挟み込んだり混ぜ込んだりしたものです。ナチュラルチーズを通販で買う場合はチルド便で届きます。国産メーカーからはプロセスチーズやチーズ加工品にトリュフフレーバーを付加したものも出ているようです。

トリュフ味ポテトチップス

ポテトチップスのフレーバーの一つとして、トリュフ味が使われる機会を目にすることも増えてきました。今やトリュフの名前で販売されている加工品としては、これが最もポピュラーかもしれません。ただ、香りをほとんど感じられないものもあり、玉石混合といった印象です。輸入品のポテトチップス、国産メーカーのポテトチップスのいずれも流通しています。

トリュフ味ミックスナッツ

ミックスナッツは素焼きタイプの他に、ポテトチップスのように様々な味付けのバリエーションで販売されている食品の一つで、トリュフ味のものもいくつか出回っています。ナッツ自体が安いものではないこともあって、ポテトチップスより高価ですが、その分トリュフの香りを感じられるものも多い印象です。国産メーカーのブランドとして流通しているほか、高級スーパー成城石井のプライベートブランドとしても販売されているようです。

関連ページ:ナッツ(木の実)の種類一覧

トリュフ味カップラーメン

有名店の味を再現して有名店の名前を冠して販売されるカップラーメンが続々と発売されていますが、その中にトリュフを使ったラーメンを提供する有名店のものがあります。価格は他のカップラーメンと大差ありませんので、このページで紹介している食品の中では、ポテトチップスと並んで最もチャレンジしやすいかもしれません。

番外編:トリュフチョコレート

トリュフチョコレートと呼ばれるチョコレートがあります。

これは、その形や色が黒トリュフに似ているためにトリュフの名称がついているものであって、一般的にはトリュフは入っていません。

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