【合格者が語る】食品安全検定・中級の勉強方法

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「食品安全検定・中級」の試験内容(概要)

食品安全検定の中級に合格しているヤマケンと申します。

やや長いページですが、中級受験者に有益な内容を書いたつもりですので、お付き合いください。

なお、目次のクリックやタップで該当の箇所までジャンプすることもできます。目次は画面左(PC)、またはサイドバー(モバイル)にあります。

「食品安全検定協会のホームページにて公開されている情報」と、「中級テキスト」または「アプリ」のみで勉強する方法を書いています。

このページのダイジェスト
  • コンピュータで実施する試験(CBT方式)のため、過去問は流通しないと考えられる。
  • 公式サイトの「模擬試験問題(過去問を再編集したもの)」が最重要。
  • 「食中毒の発生状況」という資料も重要で、最新の資料を見る必要性が高い。
  • アプリとテキストのどちらを重視するかは考え方次第。
  • 出題形式は5択問題がほとんどだが、推理小説のような事例問題も出る

※勉強方法以外の内容(メリットや知名度など)は、別のページに載せています。
関連ページ:【食品メーカー目線】食品安全検定・中級の評価とメリット
関連ページ:HACCPの勉強におすすめしたい資格「食品安全検定」


食品安全検定には、現在のところ上級試験がありませんので、中級が最上位の級となっています(2021年3月試験時点)。

※公式サイトの上級検定試験の検討状況について(ご報告)では、検定開始から10周年までに実現できるよう準備を進めることが書かれています。第1回が2015年3月ですので、2024年~2025年頃の実施になるでしょうか。

中級は、合格率50%前後の試験ですが、8割以上の正解を取る必要があり、5択の問題が基本でマグレ当たりしにくいため、無対策で勘や運だけで合格できるテストではありません。

出題分野

食品安全検定中級出題内容

出典:食品安全検定 公式ホームページ>お知らせ>よくある質問>どんな問題が出るのですか?
https://fs-kentei.jp/faq/q2/

公式ホームページの「よくある質問」で、出題分野を確認できます。

注目すべきは、食中毒起因微生物・腐敗の出題数:16です。

「3割以上」がこの分野から出ることになりますので、やみくもに勉強するよりは食中毒起因微生物・腐敗の分野を重点的に勉強することが合格への近道だと言えるでしょう。

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「食品安全検定・中級」の勉強に使うべき教材は?

「食品表示検定・中級」の勉強に使うべき教材は、次の3つです。

  • ① 公式サイトの関連資料
  • ② 公式アプリ
  • ③ 公式テキスト

①の関連資料は必須、②や③については考え方次第かと思われます。

教材①:公式サイトの関連資料

公式サイトで全体の過去問は公開されていませんが、「模擬試験問題」が掲載されています。

公式サイトの「関連資料」にある以下の3点をダウンロードしてください。

  • 食品安全検定(初級)模擬試験問題(PDF)
  • 食品安全検定(中級)模擬試験問題(PDF)
  • 食中毒の発生状況 20XX年度(PDF)

この模擬試験問題は「過去問を再編集したもの」ですので、絶対にやったほうが良いです。

繰り返しますが、過去問全体は公開されていません。また、知り合いやフリマサイトから入手することもできないはずです。問題の持ち帰りが禁止されているとか以前に、そもそもコンピュータを利用して実施する方式(CBT方式)の試験ですので、物理的に持ち帰ることができないからです。

「模擬試験問題」として、初級20問と中級20問が公開されていますが、問題だけでなく簡単な解説もついています。

問題形式に慣れる意味でも、中級受験者であっても初級の20問まで含めた40問を、完璧になるまで仕上げたほうが良いと思います。過去問が出回らない以上、貴重な問題ですので。


「食中毒の発生状況」については、関連資料として「模擬試験問題」と同じページにわざわざ置いてあるわけですから、「試験に出ますよ」と言っているようなものです。

というか、出ました

食中毒の発生状況の資料は、どこまで覚えるべきかの判断が難しいですが、筆者の場合は次のことをやりました。

①事件数と患者数の推移をグラフでなんとなく確認
②死者については原因を覚えた
事件数について、上位3位までの病因物質とだいたいの割合を覚えた
患者数について、上位3位までの病因物質とだいたいの割合を覚えた
事件数について、上位3位までの原因施設とだいたいの割合を覚えた

筆者はこれで対応できましたが、もちろん余裕があればもっと覚えてもいいです。
なお、消去法でなんとか正解できましたが、「上位4位まで覚えておけばもっと楽に、数秒で正解できたな」と感じました。
※5択問題のため、5位まで覚えれば一瞬、4位まででも消去法で一瞬という感じの問題だったと記憶しています。3位までだと選択肢を絞り切れる問題かどうかは運も絡みそうです。


これらの関連資料(模擬試験問題、食中毒の発生状況)に関しては、受験前に公式サイトの「関連資料」のページを再度確認し、「最新の資料に更新されていないか」を確認すべきかと思います。

特に、「食中毒の発生状況」については、毎年順位が微妙に変わる可能性がありますので、関連資料のページにてダウンロードできる最新の資料で勉強する必要性が高いと考えられます。

教材②:公式アプリ

Google Play または App Store から受験対策アプリをダウンロードできます。
また、公式ホームページの「受験対策アプリ」に詳しい説明があります。

食品表示検定アプリ

出典:食品安全検定 公式ホームページ>受験対策アプリ
https://fs-kentei.jp/application/

体験版(25問)を除いて有料ですが、分野ごとにダウンロードすることもできます。

「初級用アプリ」と「中級用アプリ」のように分かれている訳ではありませんので、購入を検討するにあたって、このアプリが「中級対策として有用なのか?」ということが一番の疑問になると思います。

筆者の場合は、「544問一括ダウンロード」し、そこそこやり込みました(20時間くらいポチポチ)が、充分中級試験に対応できました。

544問とは言っても、「○×問題」と「穴埋め問題」で、1題1題のボリュームは軽いので、本番の5択問題に換算すると100問ちょいといったところでしょうか。

アプリの問題の文言が、本番の試験でほぼそのまま出たものもありました。

教材③:公式テキスト

食品表示検定中級テキスト

中央法規出版より、(一社)食品安全検定協会編著の「公式テキスト」が発売されています。

約300ページのボリュームのあるテキストです。

また、例題のようなものは付いていない、純粋な教科書的なテキストです。

筆者はざっと一読した後、アプリや模擬試験で分からないところが出てきたらその都度テキストを確認して、知識を整理するような使い方をしました。

テキスト自体にマーカーを引いて覚えることはしませんでした。

アプリか?テキストか?

アプリは試験対策に有用ですし、テキストはアプリで分からない部分をチェックしたり知識を整理するのに有用なので、可能なら両方やるといいと思います。

ただ、どうしてもどちらか一つを選べと言われたら、食品業界の人や料理をする人にはテキスト(試験後も役に立つので)」資格マニアの人にはアプリ(テキストより安いし試験そのものの対策になる)」をオススメします。

合格だけが目的であれば、先に挙げた「関連資料」の暗記に加えて、あとはアプリをやり込めばなんとかなるような気はします(不明点はネットで検索して理解する前提で)。

筆者は両方購入しましたが、合格後にアプリは全く開こうと思わないのに対して、テキストは何度が開いて読み直しています。合格後も役に立つのはテキストのほうです。
テキストは、HACCPの準備をするにあたって、危害要因(ハザード)の辞書代わりとしても活用できる内容です。

セミナーは無いの?

自主的に机に向かうのが苦手な方は、セミナーのようなものが無いか気になることと思いますが、現時点(2020年10月)では、食品安全検定のセミナー開催はありません。

ただ、しいて言えば、「食品衛生責任者の養成講習会」は役に立つかもしれません。

「食品衛生責任者」は、飲食店等では各店舗に必須の資格となっています。

「食品衛生責任者」については、資格ランキングのようなサイトでは、学生アルバイトでも誰でも1日で取れるとか、6時間で取れる役に立たない資格だとか、散々な言われようなことが多い気がします。
ですが、内容自体は、6時間真面目に聞けば、食品安全の基礎が習得できて役に立つものです。

講習会の実施主体は都道府県によって異なりますが(各都道府県の食品衛生協会)、カリキュラム自体は標準化されており、計6時間(公衆衛生1時間、衛生法規2時間、食品衛生3時間)となっています。

衛生法規や食品衛生は「食品安全検定」と範囲が重複していて、内容も類似しています。講師の方によってバラつきはあるでしょうが、特に、食中毒起因微生物等については予防対策や事例も交えてしっかり時間が取られると思いますので、食中毒についてのイメージは掴みやすくなるかもしれません。

参考:食品衛生責任者養成講習会-受講要領|一般社団法人東京都食品衛生協会


ここまでは、「食品安全検定・中級」に使うべき教材等についてでした。

ここからは、「食品安全検定・中級」の出題形式についてです。

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「食品安全検定・中級」の出題形式

出題形式① 択一問題

食品安全検定中級例Q1

出典:食品安全検定 公式ホームページ>資料ダウンロード>食品安全検定(中級)模擬試験問題(PDF)
https://fs-kentei.jp/file-download/

「50問のうちほとんど」が、上のような5択の中から「正しいもの」、または「誤っているもの」を一つ選ぶ「選択問題」です。
本番では画面を見ながらマウスを使って操作することになりますが、マークシート式の試験等の経験者であれば出題形式自体には抵抗はないと思います。

出題形式② 正誤問題

食品安全検定中級例Q16

出典:食品安全検定 公式ホームページ>資料ダウンロード>食品安全検定(中級)模擬試験問題(PDF)
https://fs-kentei.jp/file-download/

また、上のような正しい答えを複数選ぶ「正誤問題が1題」出題されます。

yamaken
yamaken

答えは①えび・③かに・⑥そば・⑦落花生ですが、残りの選択肢もアレルギーと無関係な食材ではなく、表示が推奨されている「特定原材料に準ずるもの」なので、ややこしいです。しっかり覚えていないと正解できません。

※なお「⑧くるみ」については、今後の展開として、特定原材料(義務表示品目)への格上げが確実視されています。

出題形式③ 事例問題

食品安全検定中級例Q5

出典:食品安全検定 公式ホームページ>資料ダウンロード>食品安全検定(中級)模擬試験問題(PDF)
https://fs-kentei.jp/file-download/

食品安全検定・中級試験の最大の特徴は、上のような食中毒を題材とした事例問題が出ることです。「事例問題が5~6題」出ることがアナウンスされています。

この問題については、「過熱調理後、食品が長時間常温で保管された」というのがウェルシュ菌が増殖する条件に合致し、本文中の状況とも矛盾はないので、「正解は④」になります。

ちょっとした推理小説みたいで面白いですが、その他の選択肢も「他の食中毒起因微生物が増殖する原因になりそうなこと」が書いてあるため、正解の難易度は高く、曖昧な覚え方をしていると苦戦すると思います。

微生物や寄生虫の「予防対策」を覚えることで、逆に「NG行為」が分かるので、この種の問題の対策になると考えられます。

本問は「ウェルシュ菌による食中毒」ということが分かっているため比較的とっかかりやすいですが、「原因菌自体を推理」する問題に備え、代表的な汚染経路代表的な原因食材症状や潜伏期間なども覚えておいたほうが良いかと思います。

どうしても合格が必要な場合【月に複数回の受験が可能】

食品安全検定・中級の試験は、期間中(約1ヶ月間)なら何回でも受けることができます。(裏技ではなく、公式でもアナウンスされています)

ただし受験料はその都度かかること、CBT会場の空きが無い場合は受けられない(または遠方まで行くことになる)ことには注意してください。

試験が終わるとレポートが出力され、その場で合否が分かります
また、分野ごとの得点率と、さらにどのテーマの問題を間違えたかも知ることができます。
※筆者自身の結果で言うと、自然毒(キノコ毒)など計4問間違えて92点でした。

食品安全検定中級レポート

ですので、月初めに試験日時をセッティングしておけば、残念ながら不合格だった場合には、結果が分かってから再申込して再受験することも可能ということです。しかも、その場合はレポートを参考に弱点を補強してから再挑戦できます。

ただし、繰り返しになりますが、受験料はその都度かかること、CBT会場の空きが無い場合は受けられない(または遠方まで行くことになる)ことには注意してください。

なお、以前は春秋開催(年2回:3月、9月)の試験だったものが、2020年12月より「季節開催(年4回:3月、6月、9月、12月)」に変わって受験しやすくなりましたので、3ヶ月後には普通に試験が受けられるようになっています。

試験が終わったら

合格した場合、翌月には認定カードが郵送されてきます。

食品安全検定中級の合格証

食品安全検定・中級は今のところマイナーな試験ではありますが、食品業界の品質部門に勤務する人間の一人としては、実用的で役に立つ試験だと思っています。

筆者は、試験合格後もテキストを愛用していて、たまに読み直す機会があります。食品業界で働く場合、勉強したことは無駄にはならないと思います。

長文になりましたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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